【面接で聞かれる質問対策】「キャリアプラン」の回答ポイントと回答例を徹底解説!
コロナ禍で難しくなる就職や転職活動。
慣れないリモート面接では、上手く答えられるか不安や緊張があると思います。
また準備段階で、「どんな質問を想定して準備すればいいの?」という方は多いと思います。
大手商社から広告代理店へ未経験転職を経験した筆者が「転職面接におけるポイント」を解説します!
このページでは、面接で必ず聞かれる質問をピックアップして、その意図と適切な回答方法について紹介していきます。
・転職の面接で必ず聞かれる質問とは
・「今後のキャリアプラン」の質問の意図や面接官の考え方
・「今後のキャリアプラン」の回答のポイントや回答例
面接で必ず聞かれる質問
転職の面接で必ずと言っていいほど質問されるのが、「今後のキャリアプラン」です。
ビズヒッツ(三重県鈴鹿市)が「転職の面接に関する意識調査」を実施しました。転職面接での質問事項や面接対策についてのデータをランキング形式で発表しています。
同調査によると転職の面接でされた質問の1位は「退職・転職の理由」(239人)、2位は「志望動機」(235人)と突出して多く、次いで3位「職務経歴・経験した仕事内容」(159人)、4位「自己紹介・自己PR」(108人)、5位「今後のキャリアプラン・目標」(96人)と続いた。
今後のキャリアプランは5位と、面接では必ずといっていいほど聞かれる内容になります。
キャリアプランついて徹底対策
ここからは、面接で質問されるランキング5位の「今後のキャリアプラン」について徹底解説していきます。
質問の主旨
キャリアプランとは、分かりやすくいうと「今後の仕事に関する計画」です
具体的には「何歳までにどの役職に就く」「○○の仕事を任されるようになる」など、実現可能な目標を時間軸で決めた計画になります。
聞き方は以下のような例があります。
【今後のキャリアプランについて】質問例
「10年後のキャリアプランを教えてください」
「今後の夢や目標は何ですか?」
以下では、これらの質問に対する準備を説明します!
質問の意図
この質問で面接官がチェックしたいのは以下です。
①目標に対して具体的な行動をとれるのかを知るため
②そのプランを叶えられるのか見極めるため
この2点について詳しく見ていきましょう!
①目標に対して具体的な行動をとれるのかを知るため
自分自身の将来やキャリアプランをきちんと考えている人は、自分に対してしっかりと向き合っていると判断されます。
それはつまり、「できること」と「できないこと」を把握していると言い換える事も出来ます。
自分の得手・不得手がわかっているので、面接官も 採用後の活躍や成長が期待できると考えます。
この質問を通して、応募者がキャリアプランの実現に向けてどのくらいの具体的な計画性を持っているかを見極めているのです。
②そのプランを叶えられるのか見極めるため
企業側は入社後に長く定着し活躍してくれる人事を採用したいと考えています。
なので将来のキャリアプランが明確だと、入社後のミスマッチのリスクが低い人材、キャリアプランを叶えるために前向きに働いてくれる人材だと評価する傾向にあります。
入社後の「ミスマッチ」を防ぐ意味でも、面接でキャリアプランについて質問し、応募者の希望と自社がマッチするのかを確認します。
【志望動機】回答のポイント
面接官の質問を意図を理解した上で、回答におけるポイントを整理しましょう。
以下では、特に重要な4点について説明します。
今後のキャリアプラン答えるときの3つのポイント
①企業の将来を予測する
②具体的な数字を用いる
③要点を押さえ、簡潔かつ具体的に伝える
①企業の将来を予測する
応募する会社の未来を予測する事から、自身のキャリアプランについてのイメージが始まります。
そうすることで内容がより具体的になり、会社が求めている答え方ができるでしょう。
会社の未来を予測する為に、ネットやOB訪問を駆使して企業研究を徹底しましょう。
【会社の未来を予測する方法とは?】中期経営計画を参考にしよう
企業の未来や目指す方向性は、「中期経営計画書」から読み解く事が出来ます。
なぜなら、中期経営計画とは、企業が今後その分野に人材や費用をかけていくという公の宣言だからです。
中期経営計画は株主向けの資料になっており、誰でも見やすい資料になっています。
【KADOKAWAの中期経営計画】
例えば、上記はKADOKAWAの2021年中期経営計画ですが、今後「IPの育成」に力を入れると明記しています。
今後大ヒット出来る作品を生み出す為に、優秀な編集者や作家やプロデューサーを求めている事が想像出来ます。
企業の中期経営計画はネットからもすぐに見れるので、気になる企業をチェックしてみましょう。
②具体的な数字を用いる
キャリアプランについては、具体的な数字を用いるのもポイントです。
具体的には、キャリアプランは年数を小分けにしステップごとでの目標にすることで具体性が高まります。
3年後・5年後・10年後くらいの間隔で分け、具体的な数字を使って客観性を持たせるのがポイントです。
具体的なキャリアプランの考え方
では、ここからはキャリアプランを具体的に考える方法を紹介します。
1.人生でやりたいことを考える
まずば、あなたの人生でやりたいことを考えていきましょう。
やりたいことは、必ずしも仕事に直結していなくても構いません。
例えば、
- 独立して、起業がしたい
- ヨーロッパに移住したい
- 英語を使った仕事がしたい
といったような感じです。
この段階ではできるだけ多く、思いつく限り洗い出してみましょう。
2.自分ができること、強みを考える
次に、あなたが出来る事を考えてみましょう。
やりたいことを考えることは大切なのですが、仕事や収入のことを考えると自分が社会に提供する価値を常に考えなければなりません。
その価値が、会社員であれば給料になり自営業であれば売上に直結するのです。
そのために考えるべきことは、自分の強みや能力を把握しておくことです。
自分の強みが分からない人は家族や友人、または職場の人にどんな能力があるのか確認してみましょう。
あなたの強みを知る為のおススメの本も紹介しておきます。
3.ロールモデルを見つける
これまで紹介してきた方法をより考えやすくするポイントがあります。
それは、あなたのロールモデルを持つことです。
自分が思い描く人生やキャリアプランを実現している人は、すでに世の中にはいるはずです。
あなたのキャリアプランを実現している人をロールモデルを見つけて、その人がどのように今いる場所にたどり着いたのかを調べましょう。現実的に、目標を実現するイメージが高まります。
可能であれば実際にロールモデルにアプローチをして、アドバイスをもらう事が理想です。
4. 8つのゴール設定シートに記入する
大谷翔平も使った8つのゴール設定シートとは?
8つのゴール設定シートは、合計で8つある項目においてどんなことを実現したいかを埋めていくものです。
エンゼルスの大谷翔平選手は高校時代、この目標達成シートに中央の目標(夢)を達成するために必要な要素を8つ記入しました。
ドラフトで8球団から1位指名を受けるという最終目標を中心に、「スピード」「コントロール」「運」といった目標やタスクをびっちりと記入していきました。
なぜこのシートが8つに分かれているかというと、人間は「人生においてバランスよく物事を成し遂げることで本当の幸福が見つかる」といわれているからです。
なお人が幸福に生きるためにバランスよく満たしていくべきものは、次の8つとされています。
- 仕事・収入
- 家庭・家族
- 健康・運動
- 趣味・遊び
- スキル・資格
- 仲間・人脈
- ボランティア 社会貢献 恩返し
- 習慣・人物像 ・人柄
これら8つの項目ごとに、さらに8つの実現したいことを書き、合計で64の空欄を埋めていきます。
そして、中心に自分の中心に据える価値観や実現したいことを置き、空を取り囲むように、各項目を埋めていきましょう。
項目が多くハードなのですが、しっかりと自分の人生の軸が定まっていく事で、精神的な安心感を持つことができるようになるといいます。
この8つの記入シートは以下ページからダウンロードできるので、ぜひ記入してみましょう!
③要点を押さえ、簡潔かつ具体的に伝える
要点を得ないダラダラした回答は厳禁です。
特に初対面早々の自己PRで、長過ぎる説明は「説明能力の欠如」として捉えられてしまうからです。
話の目安は1分程度にまとめる事です。
1分で話すべき理由
なぜ1分なのでしょうか。説明します。
一般的に1分間で話すことができる文字数は約300文字とされています。ちなみに、作文用紙1枚にびっちり書くと400字になります。
想像してみてください。あなたが面接官だとして毎回の質疑応答が作文用紙1枚分以上の情報を話されたら、内容が頭に入ってくるでしょうか?
話を受け取る側としても、作文用紙1枚以下の情報量で説明される方が聞きやすいのです。
様々なサイトで、面接の場で受け答えは「1分」がベストと言われているのでチェックしてみてください。
話を1分にまとめるコツ
1分にまとめる為には、話の順番をアピールポイントを1つに決める事が重要です。
なぜならアピールポイントを決めることで、1分という短時間でも濃い内容を伝えられるため、面接官の印象にも残りやすいからです。
アピールポイントは企業が求めるスキルを選びましょう。具体的にステップアップしてきたことを簡潔に説明してください。
話を1分でまとめる、著書紹介
【志望理由】回答例
ここからは、多くの転職サイトを参考に具体的な回答例を見ていきます。
押さえるポイントによって回答パターンは異なるので、今回は2つのポイントに分けて事例を説明します!
①営業職の場合
OK回答例
御社のサービスは今後の社会になくてはならない分野で、多くの方に知っていただきたいと思いました。3年後には新たなお客様との成約を〇件、5年後には自ら積極的に新商品の提案ができる人材になるのが目標です。
OKポイント
先ほど説明した通り、キャリアプランには必ずプロセスを伝えることが重要です。
この例文では、3年後、5年後と具体的な目標ステップが示されています。
掲げた目標をどのような段階を踏んで実現するのかを現実的に説明できていますね。
NG回答例
私は、1年以内に社内でNo.1の業績を築き、3年以内に社長になります。
今はまだ、前職での営業経験しかありません。前職のときは、評価制度が整っていないこともあり、なかなか自分の能力が評価されることはありませんでした。
NGポイント
実現不可能なキャリアプランになっている。
1年以内に社内No.1、3年以内に社長昇進……現実的に考えてハードルが高すぎますね。
高い目標を掲げることは良いのですが、それが現実離れしすぎていると説得力がありません。
自分が評価されなかったのは企業のせいのような説明も良くありません。
入社後の環境に不満を言うだけだと「自分を変えようとしない」と判断されてしまいます。
②事務職の場合
OK回答例
「将来的には総務職をまとめられるような人材になりたいです。そのために、1年後には部全体の作業効率向上を成果として出せるように、日頃からスピードを重視し、ダブルチェックを欠かさず正確な資料作成に取り組みたいと考えています」
OKポイント
目の前のやるべき事が明確
まずGOODなのは、説明がシンプルにまとまっており分かりやすいです。
また、「総務職をまとめられるような人材になる」と将来的なビジョンと1年後の目標が明確です。
取り組む内容も無理がなく具体的で、「これならうちでも活躍してくれそうだ」と面接官にアピールする事ができています。
NG回答例
入社したら、業務のレベルを上げて会社に少しでも貢献したいです。また新人教育など、人材育成にも興味があるので、教育研修にも参加してみたいです」
NGポイント
①将来のビジョンがない
一見良さそうな内容ですが、少し改善したほうが良いでしょう。
「業務のレベルを上げてその先どうなりたいか」までを答えるようにしましょう。
例えば「一つひとつ業務の精度を上げていき、3年から5年を目処に専門性の高い業務にも挑戦したいです」といったような説明がいいでしょう。
そのために、あなたがその会社で5年後どういう人間になっていたいのか想像する事が大事なのです。
②スキルアップごり押しである
自らのスキルアップについてのみを回答するのはNGです。
「学びたい」という気持ちだけだと「会社に貢献する気はあるの?」と思われてしまいます。
面接官は会社の戦力となる人を採用したいので「スキルを高めたうえで会社にどんな貢献をしたいのか」まで伝える必要があります。
伝えるべきキャリアプランは年齢でも変わる
また、年齢別でも企業が期待するキャリアが変わります。
以下では、各年代で効果的なキャリアプラン例を紹介します。
20代:自発的な成長意欲
20代のポイントは以下2点です。
・求められている仕事に貢献していくこと
・経験を通じて、スキルや知識を高めていく姿勢を示すこと
20代はまだまだ若手と捉えらている為、今の実績よりも吸収意欲を見て伸び代があるかどうか判断するのです。
仕事で資格が優遇される場合は、資格取得についてもキャリアプランに盛り込むと良いでしょう。
ですが「学ばせてほしい」というような、受け身な姿勢はよくありません。
自発的で前向きな姿勢をアピールしましょう。
30代:やりたいことよりできること
・やりたい事よりも出来る事を主体につたえる
・40代,50代を見据えた中期的なキャリアプランを伝える
30代は即戦力として会社の中核を担うことが期待されるため、「やりたいことではなくできること」を主体にしたキャリアプランが求められることが多いです。
求められている職務を認識したうえで、それに沿った分野で経験を積み業績を上げていくキャリアプランを回答すべきです。
社内でどのような利益を生み出せる人材になりたいのかを、面接官が具体的にイメージできるように伝えましょう。
40代:具体的な課題解決策
40代の転職の場合は、管理職採用が多いため、その分求められる視点が高くなります。
管理職のポイントは以下2点です。
・企業が求めている管理職像を認識した上で、現在企業が抱える課題をクリアする具体的な解決策を伝える
・50代を見据えた中期的なキャリアプランを伝える
その他の質問に対する回答例
ここからは、面接でよく聞かれるその他の質問の回答例を紹介します!
「あなたが転職先を選ぶ基準は何でしょうか?」
「どのような職場があなたにとっての良い転職先なのか?」「自分なりの基準を持っているか?」という視点も志望動機に関連しています。
あなたなりの基準を示した上で、その結果として「御社」が選択肢にあがることに妥当性がないと「ウチではないのでは?」という風になってしまいます。
【OK回答例】
2点あります。まずは仕事内容が今までの経験を活かして戦力になれるかどうかということ。もう1つは入社後に年収が上がる余地があるかです。自分が活躍できる仕事であることは最優先ですが、5年先・10年先を考えたときに成長できているかを測る基準のひとつが年収だと考えています。
【参考】https://doda.jp/guide/mensetsu/interview/004.html
「ほかに受けている業界・企業はありますか?」
他に受けている企業があっても問題ありません。問われてるのは「志望先に一貫性があるか」というポイントです。
「この職で専門性を高めていきたい」と答えておきながら、他の職種も手広くも受けているというのでは、志望動機・志望理由自体が嘘だったと捉えられてもおかしくありません。
自身のキャリアプランを鑑みて「なぜその選択肢なのか」が説明できるようにしましょう。
【OK回答例】
他に3社ほど応募しています。業種はいろいろですがいずれも個人ユーザー向けのWebサービスで、ユーザー視点を大切にしていると感じられる会社です。ただ、御社のサービスが成長の可能性という点で魅力的だと思います。
【参考】https://doda.jp/guide/mensetsu/interview/004.html
「今後のキャリアプランを教えてください」
この質問は「求める人物像と応募者がマッチしているか」「応募者が自社に入社したいと本気で思っているか」という判断に加え、「前向きに目的を持って働いているか」を確認するパターンです。
漠然とした内容ではなく、「今までの経験を活かして転職後どんなスキルを身に着けたいか」具体的に取り組む目標や行動を説明するようにしましょう。
【OK回答例】
5年後は、コンサルティング力と〇〇業界に対する専門性を高めて、多くの顧客に信頼される法人営業として、売上で御社に貢献したいと考えています。また、若手への指導や営業戦略立案など、マネジメントの役割を担う人材へとステップアップしていたいと思います。
【参考】https://doda.jp/guide/mensetsu/interview/004.html
【その他】「職務経歴」について
【その他】「退職理由・転職理由」について
【その他】「志望理由」について
転職面接の練習なら転職エージェントで
1位は「転職エージェントのアドバイスを聞く」
ビスピッツが調査した「職務経歴書の作成で参考にしたもの」ランキングでは、1位は「転職エージェントのアドバイス」(87人)でした。
プロのエージェントやサイトを活用してきっちりと練習する事が多いことが伺えます。
エージェントは「複数登録」が必須
転職エージェントには様々なタイプがあります。
転職を目指す人が転職エージェントを選ぶときは、「特化型」と「総合型」の併用することで成功率を上げるのが鉄板です。
- 業界特化型エージェント
求人数は少ないが、業界に特化した知識とアドバイザーが魅力 - 総合型エージェント
業種業界を問わず大量の求人案件を保有、守備範囲が広い
転職活動では主に上記2種のエージェントを同時に複数登録し進めていくようにしましょう。
【面接練習】おススメ転職エージェント
面接練習などで使うべき転職エージェントは以下です。
①リクルートエージェント(総合型)
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リクルートエージェントの評判について詳しく知りたい方はこちら☟
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まとめ
上記では、ポイントをふまえてOK回答例とNG回答例を解説しました。
最後に回答ポイントをまとめます。
①企業の将来を予測する
②具体的な数字を用いる
③要点を押さえ、簡潔かつ具体的に伝える
みなさん、この記事を参考にあなたなりの「キャリアプラン」を考えてみてください!
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